フィカス属について
フィカス属(イチジク属)は、クワ科最大の属で約880種を含み、熱帯から亜熱帯に広く分布し、ボルネオ島とニューギニア島で特に多様です。小さな花が壺状の花序(花嚢)の内側に包まれ、イチジクコバチ類が内部に入って受粉を担う点が同じ科の他属と異なります。他の木に着生して気根を伸ばす種もあり、多くは傷つけると白い乳液を出します。インドゴムノキ、カシワバゴムノキ、ベンジャミンゴムノキが観葉植物として、イチジクが果樹として栽培されます。
フィカス・ベンガレンシスは、クワ科フィカス属(イチジク属)の常緑の高木で、インド亜大陸原産です。和名はベンガルボダイジュで、バンヤンジュとも呼ばれます。他の木の上に着生して育ち始めることが多く、枝から垂らした気根が地面に届くと木質化して幹のような支柱となり、1本の木が広い範囲に広がります。高さは30mほどに達します。葉は革質の卵形から楕円形で、葉脈がはっきりしています。果実(イチジク状の花のう)は葉の付け根に2個ずつつき、径1〜2.5cmほどで、熟すと赤色や橙色になります。鉢植えではずっと小さく保たれ、大きな葉と白っぽい幹を観賞する観葉植物として流通し、ベンガルゴムの名でも呼ばれます。白い樹液は皮膚をかぶれさせることがあります。
インドゴムノキは、ヒマラヤ東部からミャンマー、マレー半島、スマトラ島、ジャワ島にかけて自生するフィカス属の常緑高木で、原産地では高さ20〜30mに達します。若いうちは他の木の上に着生して育ち、成長すると枝から気根を出し、地面に届いた気根は太い幹になります。葉は長さ8〜30cmの楕円形で厚い革質と光沢があり、新葉は紅色の托葉に包まれて伸びます。かつては天然ゴムの原料として栽培され、日本には明治末年に渡来し、ゴムノキと通称されて観葉植物として普及しました。
フィカス・リラータは、クワ科フィカス属(イチジク属)の常緑高木で、西アフリカから中西部アフリカの熱帯低地林に自生します。和名はカシワバゴムノキで、葉の形がカシワに似ることに由来し、カシワバゴムとも呼ばれます。他の木の上で発芽して後に地面へ根を下ろす半着生植物として育ち始めることがあります。自生地では高さ30mほどになり、植栽された木はふつう3〜12mです。光沢のある革質の葉はバイオリンや竪琴のような形で縁が波打ち、長さ45cm、幅30cmほどまでになり、淡い色の葉脈が目立ちます。径3〜5cmほどの淡い斑点のある緑色の球形の果実(イチジク状の花のう)を、枝先の葉の付け根に2個ずつつけます。室内で観賞する観葉植物として広く栽培されています。白い樹液は肌の弱い人にかぶれを起こすことがあり、誤って口にすると有毒です。
日本語名
和名
イチジク属
学名
Ficus
科(Family)