ブラジル南部、パラグアイ、ウルグアイ、アルゼンチン北部に分布するコンパクトなブロメリアである。亜熱帯地域で着生または岩上に生育する。直径約30〜38cmの整った形のロゼットを形成し、硬く反り返った光沢のある黄緑色の葉を持つ。葉縁には小さなトゲ状の歯がある。開花時には中心部が鮮やかな赤色に変わり、外側の葉はバラ色になり、特徴的な二色効果を見せる。花は明るいオレンジ赤色の苞を持つ。
Aechmea属(エクメア)はブラジルを中心とした中南米原産のブロメリア科の着生植物です。筒状に重なる葉の中心に水を溜める「タンクブロメリア」の代表格で、鮮やかな花序が長期間楽しめます。
春から夏の開花期が近づくと、株の中心部の葉が赤く、外側の葉がバラ色に染まり、赤い苞に包まれた短い花序からピンク〜紫の花が咲きます。葉の色づきは開花の準備が整った合図で、病気や日焼けではありません。
色づきの強さは日照で大きく変わります。強い光の下で育てた株ほど葉が短く締まって鮮やかに染まり、光が足りない株は葉が長く伸びて緑のままになりがちです。日本の夏は直射日光で葉焼けすることがあるため、40〜50%程度の遮光下で育てる例もあります。
開花した株が再び咲くことはありませんが、レクルバータの親株は開花後もすぐには衰えず、翌年も葉を保ったまま生育を続けます。枯れた花序は付け根から切り取ります。
子株は親株のすぐ近くに出るため、そのまま育てると年ごとに群生株が大きくなります。海外の栽培例では一株が年に2〜5個の子株を出すとされ、子株の出やすさは系統によって差があります。切り離す場合は葉が5〜6枚になってからにし、小さいうちに外すと根付かないことがあります。
レクルバータはエクメア属の中でも寒さに強い種で、海外の栽培例では-5℃程度の直接の霜にも耐えるとされます。ただし凍結が続くと傷むため、日本では0℃を下回らない場所を目安にし、寒冷地では軒下や屋内に移します。
冬は鉢を逆さにして筒(葉の付け根に水をためる部分)の水を落とし、鉢土が乾いたら鉢土だけに水を与えます。低温期に筒に水をためたままにすると株元が腐りやすくなります。
レクルバータには3つの変種があります。基本変種 var. recurvata は花序が葉の付け根の上まで持ち上がり、苞の縁に鋸歯があります。var. ortgiesii と var. benrathii はどちらも花序が葉の付け根に埋もれたまま咲き、葉と苞の縁に強い鋸歯があるものが var. ortgiesii、縁がほぼ滑らかなものが var. benrathii です。
本種は交配親として多くの園芸品種に使われており、品種名のない実生株も流通します。変種名で判断できない株は、花序の高さと縁の鋸歯を見比べると見当が付きます。