クズウコン科について
クズウコン科は、APG IV ではショウガ目に含まれる単子葉植物の科で、約30属、約530〜550種からなります。熱帯に広く分布し、種の約8割が熱帯アメリカに、残りが熱帯アフリカとアジアの低地に見られます。根茎(地下茎)をもつ多年草で、葉身の付け根にある葉枕(葉の向きを変える関節状の部分)の働きにより、夜に葉が立ち上がって閉じる種が多く見られます。園芸ではマランタ属、ゲッペルティア属(カラテアの名で流通)、カラテア属、クテナンテ属、ストロマンテ属などが葉の模様を観賞する観葉植物として栽培され、クズウコン(マランタ・アルンディナケア)はでんぷん(アロールート)の原料として栽培されます。
ゲッペルティア属は、クズウコン科で最大の属で、約250種からなります。メキシコとカリブ海の島々からアルゼンチン、パラグアイまでの熱帯アメリカに分布します。2012年に Borchsenius らの分子系統解析でカラテア属が複数の系統からなると示されたことで復活し、カラテア属の種の多くがこの属に移されました。仮雄しべ(花粉をつくらない雄しべ)が1本、子房が3室で、マランタ属と区別されます。日本ではカラテアの名で流通し、オルビフォリアやゼブリナなどが観葉植物として栽培されます。
マランタ属は、クズウコン科に属する約40〜50種からなる属です。熱帯の中南米と西インド諸島に分布します。根茎から株立ちになる多年草で、楕円形の常緑の葉を昼は水平に広げ、夕方から夜にかけて上向きに閉じるため、英語ではプレイヤープラント(祈りの植物)と呼ばれます。花は仮雄しべ(花粉をつくらない雄しべ)が2本で子房が1室であり、仮雄しべ1本、子房3室のカラテアやゲッペルティアと区別されます。観葉植物のマランタ・レウコネウラや、でんぷん(アロールート)を採るクズウコンが知られています。